英語のよくある質問〜文法編〜

 こんばんは、PARADIGMみやぎです!

 今回のタイトルは「英語のよくある質問〜文法編〜」です。

 文法を勉強しているとき、「あれ?」と思ったことはありますか?

 文法書の説明では納得がいかず、腑に落ちない思いをした経験はありますか?

 本日は英文法を勉強しているときに、実際に生徒にされたよくある質問をまとめてみました。

 そんなの知っているよ、というものもあれば、意外に知らないものもあると思います。

ぜひ最後まで読んでみてください。

「ご飯を食べた」は現在完了形か過去形のどちらで表現すべきか

 今回は便宜上、ご飯をfoodと訳しておきます。

  • I have eaten food.
  • I ate food.

 この和訳はどちらも「ご飯を食べた」となります。

 皆様もお気づきの通り、日本語に差はありません。

 現在完了とは日本語では表現し切れません。

 ですので、「ご飯を食べた」は現在完了形か過去形かという質問の答えは「どちらも正解」です。

 この日本語の1文では現在完了か過去形かの判断はできません。

 ここで少し復習を行いましょう!

 現在完了とは「現在に関与している」ことが条件でしたね。数直線などを利用して説明されたと思います。

 例えば、

 

「私は2時間、英語を勉強している」

 

という表現に関して、私が勉強しているのは「現在」ですよね。過去の地点から現在に関与しているので現在完了形を用います。

 英訳すると、

 

I have been studying English for two hours.

 

となります。

 それでは上の例文に戻りましょう!

「ご飯を食べた」の1文では現在と関与しているのかどうか分かりません。

 しかし、前後の文に

おなかすいたなー。どこか食べにいかない?

ごめん、もうご飯をたべた

それは残念。また今度行こう

こんなやりとりがあったとします。

 Bさんの発言の意図は「過去のある地点でご飯を食べて、今もお腹がいっぱい」ということですね。

 つまり、過去で行った行為が現在に大きく影響しています。このような場合に現在完了を用います。

 覚えていると英作文で「こいつはできる」と思われます。

「知っている」はなぜ現在進行形で表現しないのか

 中学生のころに初めて現在進行形を学びます。

 Be動詞+動詞のingという言葉を呪文のように唱え、覚えた人も多くいると思います。

 現在進行形の意味は「~している」でしたね。

 それで意気揚々と「知っている」を「be knowing」と表現し、バツをもらった人は多くいると思います。

 参考書や問題集では「動作動詞は現在進行形に出来て、状態動詞は現在進行形に出来ない」と書いてあると思います。

 ここで意味が分からなくなり、とりあえず覚えようと思う姿勢も賢い生き方ですが、今日はそれを解説していきます。

 結論から言うと、

動作動詞の現在進行形と状態動詞の現在形が同じ

だからです。

 これでは意味が分からないと思うので、まずは動作動詞と状態動詞の違いから説明します。

 動作動詞とは自身の意思でやるかやらないか決めることが出来るものと説明されることが多いです。

 Eat食べるやrun走るなど自身の意思で決めることができますね。

 しかし、この説明では不十分です。

 Have持っているは自身の意思で決めることが出来ますが、状態動詞です。

 Rain(雨が)降るは自身の意思で決めることが出来ませんが、動作動詞です。

 動作動詞とは、意思に関わらず「今すぐにやめたり止めたりことができる」動詞のことです。

 Eat食べる、run走るはすぐに手を止めたり、足を止めたりできますね。

 Rainに関してもすぐに雨がやむことは珍しくありません。

 しかし、状態動詞に関しては違います。

例えば

 

I have two brothers. 私には2人の兄弟がいます。

 

2人の兄弟を持っていない状態へすぐ持っていくことは出来ませんよね?

 

I love you. 私はあなたを愛している。

 

あなたのことをすぐに嫌いになることなんて難しいですよね?

 このように「今すぐにやめたり止めたりできる」動詞を動作動詞、やめたりとめたりできない動詞を状態動詞と呼びます。

 それでは動作動詞playに関して

 

I play soccer. 私はサッカーをする。

 

 この文は「いつ」サッカーをすることを表現しているか分かりますか。

 答えは「いつも」「頻繁に」です。

 つまり、定期的に行う場合を動作動詞の現在形で表現するんでしたね。

 「今」サッカーをしていることを表現したい場合に、

 

I am playing soccer.

 

を使うことを学びました。

 それでは状態動詞に関してですが、状態動詞の定義は「今やめたりとめたりできない」動詞でしたね。

 つまり、状態動詞は今その状態であることを表現しています。

 そういう理由で

 

I know you. 私はあなたを知っている。

 

という様に今知っている状態であることを表現します。

 ここで最初に戻ります。

 動作動詞の現在進行形は「今している」状態を表現しました。

 状態動詞の現在形も「今している」状態を表現します。

 よって、動作動詞の現在進行形=状態動詞の現在形という関係が成り立ちます。

 これが理解出来れば、状態動詞を現在進行形にしようとは思いませんね。

not more thanとno more thanの違いは?

 比較の分野に入り、一番混乱するところがこの違いだと思います。

 参考書や問題集によってはnot more than とno more thanの意味の違いは無いと語っているものもあります。

 学校の先生でもこの違いは特にない、気にしないで良いといっている方は少なくありません。

 英語を読むだけであればこの違いを気にしなくても大丈夫です。現在ではこの違いは少しずつ無くなっていると思います。

 しかし、受験ではもちろん違いが問われます。しっかり理屈を覚えて、違いを説明できるようにしましょう。

 この説明に入る前に「not」と「no」の違いから話します。notとnoの違いは意外に言えない人が多いと思います。

 まずはnotに関して以下の例文を見てください。

 

I do not play soccer. 私はサッカーをしない。

 

 

I do not always play soccer. 私はサッカーをいつもするわけではない。

 

 「Playする」の反対は「しない」ですね。

 「Alwaysいつも」の反対は「いつもではない」ですね。

 このようにnotは後ろの語を否定します。

 次はnoに関しての例文を見てください。

 

There are no students. 生徒がいない。

 

「no」もnotと同じ否定語ということに変わりはありません。

 しかし、noは後ろの語を「無」にします。

 生徒を否定して他の人間を想定させるわけではなく、Studentsを無くす働きをするので、生徒がいないという訳になります。

 この違いを踏まえて、not more thanとno more thanを見ていきます。

 More thanは「より多い」という意味になります。

 不等号で表現すれば、「>」となりますね。

 それでは、not more thanは「>」を否定すれば良いのです。

 「>」の否定は「≦」となりますね。

  1. I have more than 500 yen. 
  2. I have not more than 500 yen.

 More thanは「>」なので

ⅰ.私は500円より多く持っている

 Not more thanは「≦」なので

ⅱ.私は500円以下のお金も持っている。

という解釈になります。

 それではno more thanはどうなるか分かりますか?

 「no」は後ろの語を「無くす」という話をしましたね。

 more thanは「>」なので、これを無くすと「=」になります。

 No more thanは「=」です。

 これを覚えていない人はかなりいるので、必ず覚えてください!

ⅰ.I have no more than 500yen.

 この英文の解釈は「私は500円持っている」という風になります。

  • I have 500 yen.
  • I have no more than 500 yen. 

 この2つの英文はどちらも500円を持っているという客観的事実は変わりませんが、主観的な感情が少し異なります。

もともと

 

I have more than 500 yen. 私は500円より多く持っている。

 

だった英文に「no」を加えることで

 

I have no more than 500 yen.  私は500円持っている。

 

という風に金額が減りましたね。

 ですので、

I have no more than 500 yen. の訳は「私は500円しか持っていない」

という様に、500円を安く感じている風に訳します。

 英文を解釈するだけなら

Not more thanは「≦」

No more thanは「=」

と覚えておくだけで大丈夫です!