【大学受験】古文の助動詞勉強法!

こんばんは!PARADIGM宮城です。
本日のタイトルは「【大学受験】古文の助動詞勉強法!」です。

ほとんどの人が古文を勉強する際に、「接続」「活用」「意味」の3種類をしっかり覚えるように言われてきたのではないでしょうか?

未然形接続、連用形接続、終止形接続など、それぞれの助動詞をまとめて歌で覚えたり、四段活用や上二段活用、下二段活用をひたすらつぶやき続けた人もいるでしょう。

何度も何度も見返すことで意味を覚え、学校の定期テストで良い点をとった人もいると思います。

しかし、そのような人のほとんどが、実際に古文を読む際には、せっかく暗記した「接続」「活用」「意味」を利用していないのではないでしょうか。

「意味」は使っていたとしても、「接続」や「活用」はまったくといって良いほど読解では使用していないと思います。

せっかく覚えた助動詞の知識をしっかり読解にいかして試験で高得点を狙う方法を解説します!

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Contents

助動詞の接続、活用の使い方

古文の助動詞を識別するコツは、その助動詞の直前と直後を見ることです。

識別は基礎となりますので、識別の方法は知っているという方は次の項目に進んでもらっても大丈夫です。

まずは例文をみてみましょう。

 

①花咲きぬ。

②我起きぬ。

 

まずは品詞分解から始めます。

①花/咲き/ぬ

「花」は名詞、「咲き」は動詞です。

ちなみに「咲き」は「咲く」という四段活用動詞の連用形です。

最後の「ぬ」について、「ぬ」の直前を見ると「咲く」という動詞の連用形になっています。

ここで、以下の助動詞一覧表をチェックしてみると、「ぬ」に該当するものが、完了の助動詞「ぬ」の終止形、または打消しの助動詞「ず」の連体形になります。

これ以上、助動詞表の中に「ぬ」は存在しないため、「ぬ」の識別は2択になります。

完了の助動詞「ぬ」は連用形接続、打消しの助動詞「ず」は未然形接続になります。

今回、「ぬ」の直前が「咲く」という動詞の連用形になっているため、完了の助動詞「ぬ」であることがわかります。

接続の使い方はわかりましたか?

以上を見ていると、接続だけを覚えれば、助動詞の識別は可能のように思えるかもしれません。

それでは例題②にいきます。

②我/起き/ぬ。

「我」は名詞、「起き」は上二段活用の動詞です。

上二段活用であるため、「起き」は未然形か連用形のいずれかになります。

そのため、今回の「ぬ」は直前が未然形であれば打消しの助動詞「ず」の活用形、直前が連用形であれば完了の助動詞「ぬ」という解き方では判別がつきません。

そのため、次は直後を確認します。

今回、「ぬ」の直後は「。」となっているため、この「ぬ」は終止形となります。

打消しの助動詞「ず」の終止形は「ず」であり、完了の助動詞「ぬ」の終止形は「ぬ」となるため、完了の助動詞であることがわかります。

このように、直前を見て、接続で判別がつかないときは、直後を見て活用で判別を行いましょう。

ちなみに、おすすめの練習教材は『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル』です。

全ての助動詞が網羅されており、練習問題が多いことが特徴ですね。

また、後述する意味の問題も多めに設定されているため古文文法の練習にはうってつけです。

英語の関係代名詞からも古文の助動詞が学べます!

古文が嫌いな人は以上の説明を難しいと感じたかもしれません。

それでは、少し息抜きとして、英語に話を移します。

① I like the man ( ) is running there.

あそこで走っている男性が好き。

Look at the bird ( ) the tiger is eating.

虎が食べている鳥を見て。

①に入る関係代名詞の解き方は、まず(   )の先行詞を見て、「the man」は人であるため、who、whose、who(m)の3択になります。

次に、(  )の後ろをみると、主語が抜けているため、主格である「who」が正解となります。

②同じように、(  )の先行詞を見てみると、「the bird」は鳥であるため、選択肢はwhichまたはwhoseとなります。

後ろをみて、今回はeatの目的語が抜けているため、目的格のwhichが正解になります。

この解き方は身についている人は多いと思います。

直前をみることで先行詞をチェックし、直後を確認することで、格を判別します。

これと同じことを古文の助動詞の識別でも行っています。

関係代名詞における先行詞の確認=古文助動詞における接続の確認

関係代名詞における格の確認=古文助動詞における活用の確認

となります。

様々な科目には関連があるため、解き方など覚える量を減らしていきましょう。

古文助動詞における意味の重要性について

助動詞の識別の方法は知っている、実際にやれば識別ができるにも関わらず、読解では使っていない人をよく見ます。

今回は、どうやって古文の助動詞の識別を読解にいかすのか説明していきます。

助動詞の中でも意味が最も多いのものが「べし」だと思います。

まずは確認として、「べし」の意味を知っていますか?

「スイカトメテ」という覚え方が有名だと思います。

ス→推量

イ→意志

カ→可能

ト→当然

メ→命令

テ→適当

といった形ですね。

ここまで覚えている人は多いと思いますが、ここからが問題です。

それでは、それぞれの訳語を知っていますか。

ス→推量→~だろう

イ→意志→~したい

カ→可能→~できる

ト→当然→~はずだ

メ→命令→~せよ

テ→適当→~したほうがよい

推量、意志、可能、当然、命令、適当をそれぞれどうやって訳すのかを知らずに、助動詞の意味として覚えていませんか。

センター試験や私立大学の読解問題では、実際に訳語が問われます。

「べし」を「推量」だと解釈することが出来ても、「推量」の意味を知っていなければ、訳せたことにはなりません。

必ず意味を覚えましょう。

古文助動詞「べし」の意味の覚え方

スイカトメテと唱えるだけではいけないという話をしました。

それでは実際にどのように覚えれば良いのか説明します。ヒントは中学英語にあります。

みなさんはすでに

推量、意志、可能、当然、命令、適当

の訳し方を知っているはずです。

① He will eat pizza.

② I will go to school.

③ You can do it.

④ It must rain.

⑤ You must be quiet.

⑥ You may buy the umbrella.

この①~⑥の和訳は簡単にできますね。

上から

① He will eat pizza. → 彼はピザを食べるだろう

② I will go to school. → 私は学校に行くつもり

③ You can do it.   → あなたはそれをすることができる

④ It must rain. → 雨がふるはずだ(ちがいない)。

⑤ You must be quiet. → 静かにしなさい(しなければならない)

⑥ You may buy the umbrella. → 傘を買ったほうがよい

簡単ですよね。

すでに「べし」の訳出はできます。

これからは「べし」は英語の助動詞すべての意味を持っていると覚えておきましょう。

この訳出に関しては中学からずっとやってきているため、できると思います。

古文の助動詞勉強法!まとめ

古文の読解のために必要なことは、古典文法と単語です。

単語の暗記を行っていない人はすぐに取り掛かりましょう!

おすすめの単語帳は『マドンナ古文単語230』です。

量はあまり多くありませんが、一つ一つの解説が丁寧でかなり覚えやすいです。

古典文法に関しては、文法問題のときのみ助動詞を判別している人がいます。

普段の読解からつねに練習していきましょう。

読解でつねに品詞分解を行い、すべての助動詞を判別するのは最初はかなりの時間がかかりますが、徐々に早くなっていきます。

根気強く頑張りましょう。

品詞分解は少しできるようになったという人は実際に読解で練習しましょう。

おすすめの教材は『マドンナ古文単語230れんしゅう帖』です。

単語の暗記もできますが、すべての助動詞の説明を載せてくれているため、練習に最適です。